ブランディング:書評

小さな会社のブランド戦略 by 村尾隆介

今日は、ゲスト書評家として、Taka@中小企業診断士(業務休止中)さんをお招きしました。

Taka@中小企業診断士(業務休止中)さんの自己紹介:
知的生産術(仕事術・読書術)、経営・経済、社会事業関連を主な対象に、知欲への刺激供給を目指すビジネス書評ブロガー

書評の可能性

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「ブランド」という言葉を聞くと、ついルイ・ヴィトンであったり、エルメスであったりといった高級品がイメージされがちかもしれないが、もちろんそんなに了見の狭い言葉ではない。

著者は「ブランド会社」とは「あなたのビジネスに関わるすべての人がファンになるような、研ぎ澄まされた経営をしている会社」であるとした。
そして、その為に重要なことは「ミッション(使命感)」が、そこで働くスタッフに共有されているか否かなのである。


本書では、共感される「ミッション」を持ち、ファンに支えられている小さな会社の実例が沢山紹介されている。

もちろん、それぞれ素晴らしい会社なのだけれど、その中でも僕が気に入った会社(?)は、ロレンツォさんが経営する、イタリアの田舎の小さな生ハム屋さん。
ウェイティングリストには世界のVIPが名を連ね、2~3年待ちの状態になっているという。

しかし、どんなに偉い人が来ようと、いくらお金を積まれようと、優先して生ハムを売ったりせず、100%、一切の例外なく、すべてのお客様を平等に取り扱うと決め、それを守り通している。
さらに、年間1500本の生産が商品のクオリティを保つための最大の数字であると、自分のサイズを見定め、毎年その数だけ最高の生ハムを作り、適正な価格で販売し、商売に関わるすべての人と生きる喜びを分かち合い、家族との時間を何よりも大切にするという信念に基づいた経営が為されているのである。

このぶれない姿勢は、ロレンツォさんが明確な「ミッション」を持ち、生き方と働き方が一致しているが故のものであり、それが故に多くのファンが魅了されてやまないのだろう。

どうだろう、ロレンツォさんのところの生ハム、食べてみたくならないだろうか…?


それからもう一社、株式会社ベアーズの事例。
同社は創業からまだ10年ほどの若い会社ではあるが、既に「家事代行といえばベアーズ」と言われるまでの会社になっている。

同社の躍進の要因は、そのスタッフ教育にある。
徹底的に会社の哲学(ミッション)を叩き込み、これが理解できない、体得できないものには仕事をスタートさせないとする姿勢。
(実際、耐えられずにあきらめてしまう人も少なくないとか。)
特に、同社のように「人」がサービスを提供する以上、「人」がどれだけミッションを体現しているかが、ブランディングにおいて最も重要になる。

こんな会社にならば、確かに家事代行を頼みたくなってくる。


上記で取り上げた2社について、何故僕がその2社に特に惹かれたのかということを考えてみると、そこに「人を魅了するようなストーリー」があったからではないかと思う。

ロレンツォさんのこだわりが分かるからこそ、2年や3年待ってでも彼の作る
生ハムを食べてみたいと思うのだし、ベアーズにおけるスタッフ教育の話を知
ったからこそ、ベアーズに頼めば安心だと思うのだ。

本書は、失礼を承知で言うが、個々の事例はそれほど深いわけではない。
それでも読者に伝わってくるだけのものがある、という事実に、その凄さを感じてもらいたい。


「小さな会社」のブランディング本であり、文字通り中小企業経営者、経営企画担当者などは一読してみる価値のある本。
さらに、これは「個人」にも十分に適用可能なので、士業など個人で勝負されている個人事業主や、パーソナルブランディングに関心のあるビジネスパーソンにもお薦めしたい一冊だ。


◆小さな会社のブランド戦略
著者:村尾隆介
出版社:PHP研究所

後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

小さな会社のブランド戦略
小さな会社のブランド戦略
おすすめ平均
starsこれからの時代に起業を目指す人におすすめ
stars小さな会社向けの啓発書
stars広く浅く
stars成功者は,必ず「社会に貢献したい」というミッションを持っていて,それを形にしたいと努力している。
starsおやおや

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『仕事はストーリーで動かそう』 by 川上徹也

人の心を大きく揺さぶる物語(ストーリー)が持つ力を、実際にどのように活かすかをやさしく解説した本です。仕事では、論理的な思考も重要ですが、共感してもらって、如何にして、物語に参加してもらい満足感をという感情も大切です。それを具体的な手順に落とし込んでいます。

著者の川上徹也氏は、多くの広告制作にかかわり、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞など多数の受賞歴を持つプランナーです。『仕事はストーリーで動かそう』は、その川上徹也氏のライフ・ワーク的な本の一冊目です。

◆伝説になったストーリーとは?

ストーリーの力をまざまざと見せつけたのに伝説になったストーリーがあります。

・ロールスロイス
アラブの石油王が乗っていたロールスロイスが、砂漠の真ん中で、シャフトが折れて故障した。無線で助けを呼ぶと、ヘリコプターで修理をしてくれた。その後、しばらくしても、修理代の請求がこない。ロールスロイス社に電話をすると、きっぱりと、こう言われた。
「ロールスロイス社のシャフトは絶対に折れません」

・東京ディズニーランド
お客さんが園内の池に誤って、指輪を落としてしまった。無理だと思いながら、係員に報告すると、連絡しますので園内で遊んでいてくださいと形態番号を聞かれた。数時間後、電話があり、むかうと係員の手には指輪が。お客さんは驚いて、「どうやって見つけたんですか?」と言うと。係員は答えた。
「ここは魔法の国ですから」

・スティーブ・ジョブズ
アップルのCEOであるスティーブ・ジョブズは、コンピュータ内部の基盤にさえ視覚的な美しさを求める。あるエンジニアが「誰がそんな機械の内部なんか覗くんですか?」と反論したところ。ジョブズ、曰く、
「俺が覗くのさ」

ストーリーだけで、それぞれの強烈な個性を感じさせます。

◆ストーリーの黄金律とは?

仕事でストーリーの力を借りるには、ストーリーを作り出す必要があります。共感を呼ぶストーリーには以下の3つが入っています。実は、ハリウッド映画の多くにも入っています。

1.何かが欠落している、もしくは欠落させられている主人公
何かが欠落している状態の主人公の頑張りが感情移入を生みます。

2.主人公が何としてもやり遂げようとする遠く険しい目標・ゴール
目標やゴールが遠く険しいほど、立ち向かう主人公が魅力的に見えます。

3.乗り越えなければならない数多くの葛藤・障害・敵対するもの
葛藤や障害が多いほどワクワクドキドキして、ストーリーに感情移入します。

◆TDL方式のストーリー構成とは?

ストーリー構成は、いくつかあり、日本では「起承転結」が有名です。他にも、ハリウッド映画の「3幕構成」、日本での「序破急」もあります。

筆者の提唱するシンプルな「TDL(東京ディスニーランド)方式」は、「つかむ」「揺らす」「満足させる」の3幕構成です。

最初の「つかむ」は、パッと見て面白そうなアトラクションだなと思わせます。次に、「揺らす」で次から次にいろいろなスリルが押し寄せてきます。最後に、アトラクションから外に出るときに、おもしろかったと思い、「満足させる」のです。

◆最後の方にも

以上、非常に簡単に紹介しましたが、この本自体、面白そうな作りになっているので、一度、読むことをお勧めします。

そして、本書『仕事はストーリーで動かそう』の最後に、『ストーリーで「会社」「お店」「個人」をブランディングする方法』があります。

昔から個人をブランディングする方法があればいいなと思っていたので、この章は個人的に非常に嬉しいです。さっそく、この書評を書き終えたらやってみます。


◆仕事はストーリーで動かそう
著者:川上徹也
出版社:クロスメディア・パブリッシング/インプレスコミュニケ

後悔度:★★★★

★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

仕事はストーリーで動かそう
仕事はストーリーで動かそう川上徹也

おすすめ平均
stars感情を動かすスキル!
stars私もボルヴィックのCMでついつい買ってしまった人です
starsロジックがあってのストーリー
stars最強のビジネススキル!?
starsこのスキルがあるかないかで、大きな差が出てしまう一冊

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■物語というと

この本もいいです。

世界中の神話を分析して、それをやさしく解説しています。
実際の人生も神話の法則どおり、動くという人もいて、興味深いのです。
人生での知り合いとと神話での登場人物の役割と比較すると面白い。

◆『神話の法則』
ライターズ・ジャーニー (夢を語る技術 (5))
著者:クリストファー ボグラー
出版社:ストーリーアーツ&サイエンス研究所

夢を語る技術〈5〉神話の法則―ライターズ・ジャーニー (夢を語る技術 (5))
夢を語る技術〈5〉神話の法則―ライターズ・ジャーニー (夢を語る技術 (5))Christopher Voglar クリストファー ボグラー 岡田 勲

おすすめ平均
starsまさに「人生そのもの」の解説書。
stars成功への道筋
starsちょとお高いですが、価値ある一冊です。
starsしっかりした内容かと思います。興味深かったです♪
stars映画の見方が変わります。そして人生の見方も変わります。

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『ブランドは遊び心』 by 高橋朗

『黄金のおにぎり』が楽しかったので、高橋朗氏のビジネス小説本を3冊とも、読んでしまいました。その中で、『ブランドは遊び心』が面白かったので、取り上げます。

4901491261黄金のおにぎり
高橋 朗

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*『黄金のおにぎり』の書評はこちら。

◆マーケティングはブランディング?

ブランドを作っていく過程は『黄金のおにぎり』にわかりやすく描かれています。この『ブランドは遊び心』では、ブランドを引っ張っていく層として、知的ラディカル層というのを設定して、どのように、ブランドを構築していくかを説明しています。ブランディングの方法より、今後、マーケティングの目的がブランディングに移行していくと言うことを訴えているように感じました。

◆知的ラディカル層

『ブランドは遊び心』では、知的ラディカル層をブランディングする対象としてとらえています。知的ラディカル層とは、マズローの欲求段階の5段階の中で、最も上位の欲求を持つ層を指します。マズローの欲求段階では、崇高な順に、ならべるとい以下の様になります。

・自己実現欲求段階 自己成長を求める創造的欲求
・自我欲求段階   尊敬されることを求める認知的欲求
・親和欲求段階   他者と関わりたいという集団帰属の欲求
・安全欲求段階   危険から逃れたいという安全の欲求
・生存欲求段階   衣食住の根源的な欲求

ちなみに、私が聞くところによると、マズローの欲求段階は心理学的には実証されてないようです。ただ、人の欲求の分類に便利なので、マーケティングの本にはよく登場します。閑話休題。

バブル時には、自我欲求段階の層が拡大しましたが、崩壊後、急速に減り、親和欲求にレベルが下がったと分析します。逆に、勝ち組の専門職を中心に、自己実現に価値を置く層が出てきました。それが、知的ラディカル層になります。自我欲求段階は、主に、経済的なことに価値を見いだす、享楽的エリート層と『ブランドは遊び心』では、分類しています。

◆ブランドがもてはやされるわけ

経済的な二極化現象で、ブランド品を求める層が出てきたのにも、かかわらず、ブランドの供給不足のため、需要と供給のアンバランスのため、経済が活性化しないと指摘します。逆に、低コストの商品を容易に作れる状況ため、必要以上に安価な商品が出回り、安いのにものが売れなくなってきていると指摘します。

さらに、ブランドとは、時間に価値を見いだす、知的ラディカル層にとっては、高い技術力や高品質な原材料や洗練されたデザインなどのこだわりを「手間隙がかかっている時間の凝縮されたもの」としてとらえており、心を捕らえられています。つまり、手間と真心をそこに見いだし、大量生産品と異なる魅力を感じています。

◆ブランドの4P

この時間と手間が凝縮されたブランド品は、マーケティング4Pになぞらえて、ブランディングの4P、Policy(信念)、Passion(情熱)、Peaceful(ゆとり)、Permissive(真心)を提唱します。

◆まとめ

『ブランドは遊び心』では、ブランドを求めている層を推定し、ブランディング方法に、新しい4Pを提唱して、大量生産大量消費を前提とするマーケティングから、ブランディングを目的とするマーケティングに移行する現場を描き出そうとしています。


■■ 今日のエッセンス
■■
■■ 知的ラディカル層はゆたかな時間を過ごすことに価値を見いだす。
■■ マーケティングは、ブランドをつくることが主目的になる。

◆ブランドは遊び心~小説 銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ 著者:高橋朗、出版社:ナナコーポレートコミュニケーション ISBN:490149130X

後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

ブランドは遊び心 銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ
490149130X高橋 朗

おすすめ平均
stars営業マンの参考書
stars待ってました!

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『あのブランドばかり、なぜ選んでしまうのか』 by アンドレアス・ブーフフォルツ他

◆ブランドと心をつなぐミッシングリンク

ホームページ、ブログ、メルマガを作成するときに、ちょっしたブランディングを考えることがあります。その際に、明確なブランド・イメージがあればいいのですが、曖昧なときに苦しみます。

ブランド構築するには、「一貫したコミュニケーション」が必要、ブランドはこころの中にあると言われています。ただし、多くの参考書のでは、事例をただ示すだけで、ブランドが発するメッセージがどのようなものであれば、こころに居座れるのかを示していませんでした。

この『あのブランドばかり、なぜ選んでしまうのか』では、大きく5つの分類とその中に累計28の法則とそれに対応する事例が示されています。この分類は、世界中のブランド1045を分析して制作されました。これで、ブランディングする際に、大いに助かります。

◆5つのポータルとは
5つのポータルとは、『便益』ポータル、『規範』ポータル、『認識』ポータル、『アイデンティティ』ポータル、『感情』ポータルがあります。それぞれ、簡単に説明します。

『便益』ポータルとは、実際の便益ではなく、消費者の認識上の購買動機を刺激する、認識上の便益を作りだせばよいというアプローチです。

『規範』ポータルとは、人の行動に大きく影響を与える規範に関連することで、ブランドの購入を刺激するというアプローチです。より、具体的には、ブランド購入で罪の意識を解消させたり、自尊心を満足させることが出来ます。

『認識』ポータルとは、人の頭のなかには物事を認識するための枠組みのプログラムを利用したアプローチです。例えば、咳止めキャンディを咳を止めるために購入される物ではなく、キャンディの一種として販売すれば販売のチャンスは大きく広がります。

『アイデンティティ』ポータルとは、消費者は自分を表現できるブランドを買い求めるという性質を利用したアプローチです。

『感情』ポータルとは、消費者がわけもなく愛情を感じるものを利用してブランドを構築するというアプローチです。

◆『規範』ポータルの法則

『規範』ポータルは、少々、わかりにくいかなと思うので、補足します。『規範』ポータル内の法則を示した方がわかりやすいので、その4つの法則を説明します。

罪悪感の法則とは、家族や友人に対して常に誠意のある対応ができるとは限らないので、ブランドを購入して、相手にプレゼントすることで誠意を示すアプローチです。例として、高級グリーティングカードをあげています。

自尊心の法則とは、消費者の自尊心を保とうとすることにブランドが役立つという認知させるアプローチです。例として、ドイツテレコムの株式を販売する際に、新たな金融市場の波に遅れてないという自尊心を保つことを活用しました。

矛盾の法則とは、言動の矛盾を指摘されるのをさけるためにブランド購入が役立つことを利用したアプローチです。例として、所得保障保険を売り込むのに、20年以上続く老後生活より、短い休暇に関心を示す不合理さをついてきました。

タブーの法則とは、ブランドから連奏されるタブーを打ち破ることでブランド購入を促進するアプローチです。例として、便秘薬のブランドが取り上げられています。便秘のことをごく普通に話す様子を広告で描き、購入の心理的な障害を除きました。

◆ブランディングで困ったら

整理されたブランドへのアプローチのパターンと実例が併記されており、実際に、ブランディングを行う際に、どうのように消費者に訴えかけるかのヒントを掴める実用的な本です。


■■ 今日のエッセンス
■■
■■ ブランド構築には一貫したメッセージだけでは実現しない。
■■ ブランドと人のこころをつなぐ特定のメッセージを考える事が必要。

あのブランドばかり、なぜ選んでしまうのか
~購買心理のエッセンス
著者:アンドレアス・ブーフフォルツ/ボルフラム・ボルデマン
出版社:東洋経済新報社、ISBN:4492554580

後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

あのブランドばかり、なぜ選んでしまうのか――購買心理のエッセンス
4492554580アンドレアス・ブーフフォルツ ボルフラム・ホルデマン 松野 隆一 井上 浩嗣

おすすめ平均
starsブランドの分かり易いタイプ分析
stars読みやすく、ためになる本です。
stars広告以外にも使える訴求ポイント集
starsブランド価値の考え方枠組み
stars危険な本だ

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『黄金のおにぎり』 by 高橋朗

2月から3月あたりにかけて、メルマガ紹介してもないのに、私のブログ経由で、異常に売れていた本がありました。それが、この『黄金のおにぎり』です。気になって、読みました。愉快なブランドについての書籍でした。

ブランディングの実際のやり方について小説を通して、伝える形式です。『ザ・ゴール』や『成功者の告白』と同様な形式です。ただ、その2つ異なり、コミカルな楽しい小説になっています。

ブランドの基本的な概念を説明し、ブランドが発展しいく際の典型的なパーターンでの問題点、経営者の心理状態、次の段階へ進めるやり方などを説明しています。簡単にキーとなる出来事をあげてみましょう。

まず、ブランドのコンセプトを紹介します。ブランドは、次の要素から成り立っています。

・コアバリュー
 ブランドが顧客に提供する価値の核心
・パーソナリティ
 ブランドを象徴する人物の人格(個性)
・ベネフィット
 ブランドが顧客に提供する具体的な利益
・ファクト
 パーソナリティとベネフィットを実現するための事実(仕組み)

『黄金のおにぎり』に登場するおにぎり屋さんのそれは、このようなものです。

・コアバリュー
 毎日府の占めるヘルシーなお米のおいしさを提供する
・パーソナリティ
 元気、明るい、正直、真面目、がんばり屋
・ベネフィット
 安心して気楽に楽しめる・食べられる
 素材のおいしさ
 バラエティ豊か
・ファクト
 低カロリー、天然素材、小さめサイズ
 明るく楽しい接客、相手を思いやった会話、清潔感のある身だしなみ

物語は、このおにぎり屋を舞台に、いろいろイベントが発生しながら、進んでいきます。

・特徴を明確に→お寿司屋さんにも愛されるおにぎりを前面に
・キャラクター導入→ブランドのパーソナリティを具体化
・クレーム対応→ネガティブな局面ほど注目され、ブランド強化のチャンス
・無理な要望に応える→競合に出し抜かれないために常に前進
・コンセプトを忘れる→コンセプトとずれたおにぎりを売る→ブランド確認
・更なる販促→お得意様を特別扱いするサービスを実施
・ブランドがまねされる→まねされて一人前
・テレビに取材される→広告より広報がブランドにとって相性がいい
・インターネット対応→ブログとブランドは相性がいい?
・社会貢献→会社の持続性を持つためにはよい、効果的な広報につながる

『黄金のおにぎり』を読んでいくと、ブランドのコンセプトに共感して自然に集まった人達が織りなす発展の物語なので、気持ちが明るくなります。しかも、わかりやすい言葉で解説しているので、頭にすっと入ってきます。


■■ 今日のエッセンス
■■
■■ ブランドのコンセプトをキチンと設計しましょう。
■■ ブランドのピンチは逆にチャンスでもあります。

黄金のおにぎり
著者: 高橋朗、出版社:ナナコーポレートコミュニケーション、ISBN:4901491261

後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

黄金のおにぎり
4901491261高橋 朗

おすすめ平均
starsビジネス書ですが、物語が秀逸です
starsおもしろいっす!ナイス!
stars感動したっ
starsブランド化とは
stars”黄金のおにぎり”を食べてみたくなる

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『超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から…』 by 岸★正瀧

とても、好きな本です。好きな本ほど、キチンと紹介しようと思い、紹介することが遅れてしまいます。

『超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から…』は、年商一億未満、スタッフ数で言うと、5名未満のビジネスで、いかにブランドを構築していくかを語る本です。これは、昨日に紹介した経沢香保子氏の『自分の会社をつくるということ』を思い出させます。

岸正龍氏は、MonkeyFlipという「東海地方の」「若者男子の」「メガネの」ブランドを立ち上げた方です。東海地方の雑誌での人気投票で、他が海外ブランドの中で、4位という位置を保っています。ブランドを築くと、お金に困らない、集客に困らない、スタッフ教育がやりやすく、ハッピーになれると主張します。

ノウハウ部分も素晴らしいのですが、岸★正瀧氏がブランドを確立するまでのジェットコースターさながらにアップダウンを繰り返していく様子に迫力を覚え、興味深いのです。なんども、危機を乗り越える様がカッコイイですね。この部分は、『超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から…』を購入して、味わってみてください。

ノウハウ的な部分では、コアプロダクト、ミッション、導火線の3つの作り方が記憶に強く残りました。これらなどから、キラーブランドを作り出します。キラーブランドとは、『超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から…』特有の用語で、特定のカテゴリで圧倒的な魅力を放つブランドのことです。これを作り出せば、楽しい人生が待っています。

まず、コアプロダクトは、ブランドのコアとなるプロダクトです。これは、ゴリゴリのこだわりが詰まっているプロダクトです。こだわりとは、半日でもそれに対して熱く語ることの出来るものです。プライドを感じて、人生を捧げてもいいようなものです。

作り方のコツは、そのこだわりを文章としてかきなぐります。そして、その文章から3~5個の箇条書きに抽出します。ただ一人のリアルターゲットを決め、それにめがけて、制作します。その検証方法がおもしろく、リアルターゲットがいる場所で遊んでみて、違和感がないかで確認します。定番要素と目立つ要素を80%対20%の割合で作ります。

次に、ミッションはブランドの魂です。お客様がそのブラランドに感じる快い感情を指します。MokeyFlipの場合、それは、「カッコいいと言われる快感」です。このミッションに忠実でないと、ビジネスに悪い影響を与えます。

最後に、導火線ですが、これは、新カテゴリです。新たなカテゴリは、こだわり要素+狙いたい製品・市場・業態で設定します。狙いたい製品・市場・業態は、成長期もしくは成熟期であるものを選択します。衰退期はさけましょう。この「こだわり要素」と「狙いたい製品・市場・業態」は、対立する場合にインパクトが大きくなります。例えば、それは「ヴィレッジヴァンガード」の「遊べる本屋」です。

本書は、キラーブランドを作る手順と実例を説明しています。特に、コアプロダクト、ミッション、導火線などの基本をキチンと伝えています。紹介できませんでしたが、ブランドを作る180日間の手順も掲載されています。濃度の濃い熱い本です。

■■ 今日のエッセンス
■■
■■ キラーブランドを持つと、お金、お客、よい社員、幸せが得られる。
■■ コアブランド、ミッション、導火線を十分練って実行しよう。

超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から…
著者:岸正龍、出版社:フォレスト出版、ISBN:4894511789

後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

超人気キラーブランドの始まりは、路地裏の小さなお店から・・・
4894511789岸★ 正龍

おすすめ平均
stars理論より情熱が勝る秀作です
stars久々のあたり本
starsビジネス書のビッグウエンズデイ!今年一番のヒット!
starsこれはもう本当に実践書です。この通りやればいいと思います。
starsスモールビジネスをやる方にはお買徳の本

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『ブランド・ストレッチ』 by デビッド・テイラー

最近、ブランドについての本を多く読みます。マーケティングの重要な目的はブランドを確立することなのかなと思っているからです。この『ブランド・ストレッチ』は、ブランドを確立した後に、どのようにブランドを拡張していくかを書いています。

ブランドを拡張することの主な利点は、以下の3つがあります。

・消費者の注意を引き、どのようなイメージかを知らせる手間が省ける。
・強いブランドは、消費者からの信用が厚いので、魅力的に写る。
・新ブランドを立ち上げるのに必要なコストが削減できる。

ただ、安易にブランド拡張を行うと既存のブランドを傷つけることにもなりかねません。この『ブランド・ストレッチ』で、6つのステップを示して、既存のブランドをより、強固にするようなブランド拡張の方法を示しています。

その6つのステップを以下にあげます。

1.コアの強化を強化する
2.ビジョンを構築する
3.ブランド・ストレッチの機会を見つける
4.アイディアを絞り込む
5.ブランド・ストレッチを実現する
6.ブランド・アーキテクチャを持つ

この中で、「2.ビジョンを構築する」、「3.ブランド・ストレッチの機会を見つける」、「4.アイディアを絞り込む」が、特に、興味深く感じたので、この3つを詳しく、ご紹介します。

まず、「2.ビジョンを構築する」のに大切なことは、将来からみて現在どうあるべきかを逆算することです。具体的には、
・4、5年後に、どんなブランドにしたいのか?
・どうしても、守りたい価値とは何か?
・ブランド・プロミスとは?
・個々の製品を売ること以上に大切な目的は何か?
の質問の答えを用意しておきます。

加えて、そのブランドが対象とする市場を広めに考えることが重要です。その失敗例として、エンサイクロプディア・ブルタニカをあげています。同社が高価な本を売っている間に、マイクロソフトがエンカルタというパソコン用の百科事典ソフトを販売して、気がつくと、百科事典という本の市場が消えていました。

そして、「3.ブランドス・トレッチの機会を見つける」は、ブランド拡張をどのように行うかということのアイディアを説明しています。コアとなる製品から製品ラインの拡張は以下の点を変更することを考えます。

・人(People)     新たな市場を考えます。
・購入目的(Purpose)  新しいベネフィットを考えます。
・使用時期(Period)  新しい使用する機会を考えます。
・場所(Place)     新しい流通チャネルを考えます。
・価格設定(Price)   プレミアムを得られるような価値を考えます。

ちなみに、製品ライン拡張とは、同一種類のバリエーションです。例えば、石鹸を考えると、通常の製品の他に敏感肌用石鹸などをそろえていくことを指します。

コア製品ライン拡張を超えた他分野への拡張は、1.消費者、2.市場、3.イノベーションについて、考えるとよい発想が生まれます。消費者については、トータルでの同種の経験、ライフステージの細分化、同様なライフスタイルについて、拡張を考えます。市場については、製品の本質的な特性を活かした拡張、ブランドそのもののイメージを使う、コア製品の補完などがあります。

実は、このライン拡張はイノベーションによる拡張が半分以上を占めます。それには、他のカテゴリーをヒントにする、社内の新技術や社内の他部門のアイディアを拝借や関係するサプライヤーからなどの社内の資源を活用する、競合の動きを参考にして、一番手になる、ブランドの強みを活かすなどがあります。

最後に、「4.アイディアを絞り込む」を説明します。これは、多くのブランド・ストレッチのアイディアから、どれが優れているかを評価することです。

ブランド・ストレッチをブランドの貢献度合いと事業性の二つの軸から評価します。ブランド貢献度と事業性のそれぞれについて、両方とも高い、事業性のみ高い、ブランド貢献度のみ高い、どちらとも低い、それぞれについて、ヒーロー、稼ぎ頭、ニッチ、金食い虫と呼びます。ヒーローを高く評価し、稼ぎ頭はブランド貢献度を高める方向に修正し、ニッチ、金食い虫は排除すべきです。

事業性についは、消費者側からの視点として、魅力と信頼性からの評価をします。企業側からの視点として、補完性とコンピタンスを持っているかを評価します。

以上、「2.ビジョンを構築する」、「3.ブランド・ストレッチの機会を見つける」、「4.アイディアを絞り込む」を紹介しました。これらを含む6つのステップから、実際に、ブランド・ストレッチを行う多くの示唆を得ることができると思います。

■■ 今日のエッセンス
■■
■■ ビジョン構築のに大切なことは、将来からみて逆算することです。
■■ 拡張のヒントは、人、購入目的、使用時期、場所、価格設定です。

ブランド・ストレッチ~6つのステップで高めるブランド価値
著者:デビッド・テイラー、出版社:英治出版、ISBN:4901234633

後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

グロービス選書2 ブランド・ストレッチ 6つのステップで高めるブランド価値
4901234633デビッド・テイラー グロービス・マネジメント・インスティチュート

おすすめ平均
starsブランド担当者必読
starsわかりやすい本です

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『パーソナルブランディング』 by ピーター・モントヤ/ティム・ヴァンディー

二年ほど前から、これからは個人が主体の社会が来ると感じていました。個人が主体となると、会社の経営戦略の個人版の体系を組み立てることができるはずだ。

そして、その体系の中で最も必要とされるのは、個人版のマーケティングだと考えました。更に、最強のマーケティングを考えると、ブランディングでしょうと考えをすすめて、『セルフ・ブランド』というネーミングを考えて、ドメインを取得しました。

そんな私に、ヒットした本がこの書籍『パーソナルブランディング』です。

この『パーソナルブランディング』では、パーソナルブランの意味、あなたのブランドの策定、ブランド戦略、複数のツールの使い方、最後に12ヶ月で具体的に行うことを順序を追って提示してくれます。

実際に、著者の一人、ピーター・モントヤ氏は、パーソナルブランド作りに成功し、二日で30万円ものセミナーにもかかわらず、多くの受講者が来るという状況にあるようです。

このパーソナルブランドが、必要な職種して、1.独立したサービスのプロ(e.g.俳優、アーティスト、コンサルタント)、2.個人相手のサービスビジネス(e.g.レストラン、スポーツジム)、3.付加価値の高い商品販売(e.g.自動車ディーラー、出版業)をあげています。

上記の職業の方が、パーソナルブランドを得ると、有益な人を引きつけ、真っ先に思い浮かぶ人となり、コンスタントなビジネスの流れができ、収入増加を果たせます。つまり、「向こうから」仕事が流れ込むようになります。

勿論、パーソナルブランドが解決できない事もあり、それは、能力不足、有名人になること、パーソナルブランドのみで、目標を達成することなどです。

企業ブランドと比較して、パーソナルブランドが強力だと主張しています。それは、パーソナルブランドに個人としての存在がかかっており、逃げることができないからです。また、人対人のかかわりから発生するで、人間的な交流も生まれるからです。

ただ、ブランドを構築するには、同じメッセージを常に発信し続ける必要があり、練り上げられた計画と、忍耐力を必要とします。4つの段階があり、認識、相性、理解、価値への入り口のそれぞれを一つづつ、のぼる必要があります。

ブランドを構築する上で、大切なことは、まず、差別化です。差別化がある意味すべてです。差別化を考える上で、次の3つのパターンが有効です。その職業で新カテゴリを作り出す。競争相手が気がつかない特性を打ち出す。誰も提供しない商品・サービスを提供することです。

差別化の次に、商品・サービスとしての品質・機能・スピードなどの優位性、そして、公言されていることが正しいという信憑性が必要となります。

パーソナルブランドを成功させるには、ブランディング戦略を決めて、ツールをうまく使いこなす必要があります。

ブランディング戦略は、3つのことを考える必要があります。まず、特化、ポジショニング、ブランディング・チャネルです。

特定の領域に特化することにより、差別化、専門家だと思われる、価値を認められる、わかりやすさ、得意分野に焦点を当てられるという利点が生まれます。つまり、領域が狭いと自分リソースの効率化と、相手の認識で特定の位置を占めることができます。

ポジショニングにより、他との差別化が図れます。まず、あなたは誰なのか、あなたの仕事は何なのか、他と異なることは何処なのかを明らかにする必要があります。そして、どのチャネルであなたの情報を流すのかを決めなければなりません。チャネルとしては、得意先からの紹介、プロフェッショナルからの紹介、DM、ネットワーキング、セミナー、PR、ウォームコール、ウェブサイトがあります。

次に、パーソナルブランドの確立のためのツールを紹介します。6つのツールがあります。パーソナルパンフレット、パーソナルロゴ、ウェブサイト、ポストカード、PR、ネットワーキングです。

詳細は、省きますが、先に紹介したチャネルに合わせて、適切に使用する必要があります。

以上のように、パーソナルブランドは、個人レベルでの戦いになっている現在の状況では、必要となっています。パーソナルブランドを確立することにより、お客様を呼び寄せることができます。この本では、ブランドの作成、ブランド戦略、ツールの使用の方法を教えてくれます。

最後に、この本は、具体的な記述が多く、例えば、各章の最後に、「今すぐ出来ること」、「ケーススタディ」、「注意事項」が書かれており、より、良く内容を吸収できます。

■■ 今日のエッセンス
■■
■■ ・ブランド戦略のキモは、特化、ポジショニング、チャネルである。
■■ ・まずは、パーソナルロゴ、パーソナルパンフレット、ポストカード、
■■  ウェブサイトを使用しよう。

◆パーソナルブランディング
~最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す
著者:ピーター・モントヤ/ティム・ヴァンディー
出版社:東洋経済新報社、ISBN:4492555374

後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す
4492555374ピーター・モントヤ 本田 直之

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『インターネット・ブランディングの11の法則』 by アルーライズ・ローラ、アルーライズ・ライズ

『ブランド人になれ!』を読んで、ブランド構築の本に興味をもって、読み漁っています。その中から、『インターネット・ブランディング11の法則』を紹介します。

タイトル通り、11の法則が紹介されています。その中から、個人が、インターネットを使用して、ブランド構築を行うのに、重要だと思ったものを4つ選んでみました。

法則3.一般名称の法則
法則4.固有名詞の法則
法則8.時間の法則
法則10.分割の法則

「法則3.一般名称の法則」と「法則4.固有名詞の法則」は、対となる法則です。筆者が名称に重視していることがわかります。言うまでもないのですが、インターネット上において、目標とするWebサイトに、たどりつくには、名称を憶えてもらい何のサイトかを知ってもらう必要があります。

それには、どんな名称がいいのかを解説しています。インターットに対して、リアルの世界では、物理的に見るので、その企業が何を提供しているのかを知る手がかりが多いのです。例えば、立地、ウィンドウ・ディスプレイ、建物の特徴などです。しかし、ネットでは、その名称だけで何であるかを知ってもらう必要があります。

よく、陥る失敗が、一般名称を使用するのは、よくありません。例えは、URLが「www.car.com」という分かりやすい名称であっても、carでは、ブランド名として認識されません。そして、日常会話で、そのブランド名がでても、何を言っているのかわからない事になります。日本語の自動車ということばで置き換えて、会話を想像するとわかります。

「自動車で、新車を購入したんだよ」

なんて、会話では、よく分からない会話になります。

そのため、固有名称を使用します。成功したインターネットでのブランドして、AOL、Amazon、eBay、Yahoo!があげられています。そして、法則4で、その成功ポイントを8つ提示しています。

特に、URLを直接に打ち込みやすいことを考えて、短い、単純な名称がポイントの様です。

次に、「8.時間の法則」ですが、これは人々のマインドに真っ先に入り込む必要があるということです。アメリカのビジネス界の神話に、「他より、優れていれば勝てて、それが人々のマインドに残る」とあります。事実は、逆です。まず、人々のマインドに、真っ先に入ることが先決です。

最後に、「10.分割の法則」です。統合は成功しないという法則です。テクノロジーは、一般的に、マーケットの現実を無視するような傾向があります。そして、統合はいつの時代にも、よく登場するアイディアです。しかし、成功したのは、ラジオ付きクロック程度しかありません。WebTV(テレビでWebやメールを見ることができる)やACTV(双方向性テレビ)は、失敗の例です。

なぜなら、成功していない理由は、機能が中途半端なものになるからです。個人で言うなら、何でもかんでも、取り入れないことになるのでしょう。

以上のように、ブランド名を固有名称にし、素早く人々のマインドに入り込み、統合の誘惑に打ち勝ち、ブランドの特徴を明確にすることが大切です。


■■ 今日のエッセンス

■■ ネットでのブランド名を固有名称にして、単純にしていますか?
■■ 真っ先に、そのブランドが、人のマインドに入り込んでいますか?


インターネット・ブランディングの11の法則
著者:アル・ライズ、ローラ・ライズ、出版社:東急エージェンシー、ISBN:4884970837

後悔度:★★★ (三つ星満点)
★★★:読まないと絶対後悔する、★★:とても後悔する、★:やっぱり後悔する


インターネット・ブランディング11の法則

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『パワー・ブランディング』 by マイク・モーザー


パワー・ブランディング 統一性と結束をもたらすブランド・ロードマップ

【実務者による説得力ある手順がロードマップに集約されている】

前回紹介した『ブランド人になれ!』を読んで、企業がブランドを築く方法を個人に、応用できないだろうかという思いで、本書を読んでみました。

著者は、一貫してブランド構築の現場にいて、著しい成果を上げています。アカデミックな本とは、一味、違います。具体的には、次の広告合戦で、弱者側にたち、一定の成果を上げています。

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