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日本でいちばん大切にしたい会社2 by 坂本 光司

●待望の第2弾

『日本でいちばん大切にしたい会社』の第2弾です。
前著は鳩山首相が読まれ、昨年の所信表明演説で
ずいぶん長い時間を割いて「日本理化学工業」のことを取り上げ
られました。この演説の一週間前に実際に「日本理化学工業」に
訪問されたそうです。

前著とコンセプトは同じです。

1.社員とその家族
2.社外社員(下請け・協力会社の社員)とその家族
3.現在顧客と未来顧客
4.地域住民、とりわけ障害者や高齢者
5.株主・出資者・関係機関

この5人に対して、使命と責任を果たすことを本当の企業経営
とされています。使命と責任とは「幸福の追求」「幸福の実現」
とのことです。そして、この1~5の順序がその優先順位であり、
とりわけ「社員とその家族」の幸福追求・実現が最も幸福を
追求すべきと説かれています。

本書のコンセプトを実践されている企業8社を訪問調査した
6300社から改めて抽出して紹介されているのが本書です。

今回も大変個性的で、持続的に増収増益も実現されている企業です。
本書で紹介されている企業のユニークな部分をご紹介します。

(1)社員を管理するルールがほとんどなく、採用は先着順

(株)樹研工業には社員を管理するルール、規則がほとんどない。
出勤簿もタイムレコーダーも出張報告書もない。社内会議のための
面倒な資料づくりや手続きも存在しない。これは世界の一流の会社に
共通している点です。

「それでは困りませんか?」

「つまらない、後ろ向きな仕事はできるだけ省き、次の仕事に
 取りかかる。これが生産性を上げる基本です。社員はみんな
 仕事をしに出社してくるのです。病気で休んだとしても、
 常に頭のなかは自分の仕事でいっぱいでしょう。
 そんな社員にとって、出社したという証明である出勤簿や
 タイムレコーダーに、どれだけの価値があるのですか?」

そして、採用は先着順とのことです。創業当時、小さな会社
なのでなかなか従業員が集まらなかった時に、わざわざ入社
したいと来てくれたありがたさを、いまだに忘れることが
できないからといいます。

中卒だろうが、中途採用であろうが、日本人であろうが、
外国人であろうが、男だろうが、女だろうが、いっさい
問題にせず、早い者順に採用しているのです。

入社式でのアドバイスも型破りです。

「もし会社に遅れそうになっても、あわてて来るな。
 遅れたら、こっそり裏から入ってくればいい。
 時間なんか追うことはない。無理して急いで危ない
 目にあうことはない。わが社にとっては、きみらの
 命のほうが大切なんだから。」

そんな会社なので、辞める人がほとんどいません。
「私が辞めたら子どもを入れてくれ」という社員も
いるくらいです。

転職する社員に対しても、

「もし、『樹研工業がいい』と、帰りたくなったら
 遠慮なく帰ってこい。転職先で成功したんだったら、
 その時も連絡をくれよ。」

と温かく送り出すのです。出戻りOKで、武者修行(?)の
後、実際に戻ってきた社員もいるそうです。

(2)残業をすると罰金をとられる日本でいちばん休みの多い会社

未来工業(株)はここ数年、年間休日は140日~143日です。
にもかかわらず、この20年間売上高経常利益率が5%以上を
持続している高収益企業です。休みは多くて業績も良い。
夢のような話の会社です。

「休みが多いということは、一日の労働時間が長くなるのでは?」

多くの方が、こう思われるでしょうが、
8:30始業、16:45終業で昼休みは1時間あります。
残業もほとんどありません。「残業禁止」の会社だからです。
それでも、残業する人がいたため、最近は「残業は罰金」という
考え方で運営しているそうです。それでさすがに残業する人は
いなくなりました。そこまで徹底的に社員の健康を重んじている
会社なのです。

「始業時間がもう少し遅いと、朝の家事がラクになります。」

という女性従業員からの要望で、始業8:00を8:30に
変え、全然売上が落ちなかったので「生産性が落ちなければ
いいですよ」ということで定着しました。

「私たちの頼みが聞いてもらえる」

ということで、全社員が張り切ったため、生産性はむしろ
上がったといいます。

「終業時間がもう少し早くなると道路も混雑しないし、
 買い物も夕食の支度も楽になります。」

という要望で就業時間は16:45になりました。

(3)日本でいちばん長くて楽しい朝礼

一般的に朝礼というと、前日の業務報告や今日の予定の確認、
あるいは事務連絡が中心で、その時間も10~15分前後
でしょう。しかもその多くは上意下達的なため、大半の
スタッフが「どうせいつも同じだ」と、話の半分も聞いて
いないようなありさまです。

(株)沖縄教育出版の朝礼は、それらとはまったく違います。
毎日している朝礼は平均して1時間前後、これまでの最長は
3時間だそうですが、「長すぎるから切り上げましょう」
という社員は誰もいません。

朝礼はファシリテーターと呼ばれる二人の司会者が進行します。
ある日のプログラムは、

1.お喜びの声の紹介
2.感謝したい社員の紹介
3.わっしょい体操、ハッピー体操
4.私の小学校時代のいちばんの思い出
5.最近うれしかったこと
6.私のお得意様自慢
7.新入社員コーナー

などで、全社員のコミュニケーションがみごとにはかられて
いました。

この朝礼は、社員のモチベーションを高めるだけではなく、
社員の居場所をつくっているのです。

「あの人はこんな性格だったのか」

「私と同じような子供のころの思い出があるんだ」

「こういうことに感動できる人なんだ」

という情報・感情・目的を共有する場でもあるのです。

こうした一風変わった朝礼を聞きつけ、私のように
朝礼を見学に来る人々が、役所や銀行、一般企業や
学校の教師など、月に300人以上訪れるそうです。

●従業員満足が顧客感動につながり、持続的な発展を実現

これらの企業で共通して見られる点は、

・継続的な増収増益を重ねている
・採用に多数の応募があり、離職率が低い
・社員、お客様に感動的な体験がある

といった点が挙げられます。他に、社会貢献活動にも
非常に積極的な企業も多くあります。

会社の今後の進むべき道、あるべき姿を考える上での
ヒントをこの『日本でいちばん大切にしたい会社』は
たくさん教えてくれます。

『日本でいちばん大切にしたい会社』を読まれていない方は
まずこちらから、もっと素晴らしい会社に触れたい方は
この『日本でいちばん大切にしたい会社2』をぜひ読んで
いただきたいと思います。


◆『日本でいちばん大切にしたい会社2』
著者:坂本 光司
出版社:あさ出版


後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと、絶対、後悔する
★★★★ :読まないと、とても後悔する
★★★  :読まないと、やっぱり後悔する
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◆詳細&購入

日本でいちばん大切にしたい会社2
日本でいちばん大切にしたい会社2坂本 光司

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■編集後記

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昨日、那覇の街を散歩していたら、
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