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2010年5月

モチベーションマネジメント by 小笹芳央

●モチベーションを与えられない会社は見捨てられる

「誰からも入りたいと思われる企業」と
「誰もが働きたくないと思う企業」の二極分化が
起こってきている。

従業員に対してモチベーションファクター
(企業活動に貢献したいと思わせるもの)が
提供できない会社は、マーケットの競争力を
失うだけでなく、大量の人材流出という内部崩壊の
危機に直面することになる。

「この不況の最中に何を好き好んで転職をするのか」

退職の報告に来た自社の従業員にこのような苦言を
呈しているとしたら、それは大きな時代の潮流を
読み違えている証拠である。

本書は深刻化する従業員のモチベーション低下の
危機に対して、20の具体的実践手法を提示しています。

(1)モチベーションマネジャーVSモチベーションブレーカー

モチベーションブレーカー

「あの人と仕事をしても、手柄を持って行かれるだけ」

「あと10年この会社で我慢して働いても、
 自分があんな風になると思うとぞっとする」

「顔を合わせれば数字の話ばかりでやる気を失う」

「過去の経験ばかり語られるのでうんざりする」


モチベーションマネジャー

「あの人のためならがんばれる」

「一度でいいからあの人のそばで学びたい」

「あの人に引き留められたら会社を辞めないかもしれない」


(2)コミットメント効果


会社が大きかったり、上司や経営者がワンマンな
場合ほど部下が「既決感」を持ってしまう。

「既決感」とは、物事が既に決まっていて、
自分が何を言おうがやろうが影響はない、
自分の存在が会社の中で大きな意味を持たないと
感じてしまうことである。

「どうせ自分が何を言っても無駄だ」

と、やる気を失ってしまい、部下は主体性を失う。

こうしたモチベーションの低下を防ぐには、
できるだけ意志決定に参画できる機会を
提供すること。

決定の場面に立ち会い、意見を言う機会が
あったか、「参画感=コミットメント」を
味わうことができたかが重要となる。

「じゃあ後は部長と私で決めるから」

という上司の態度はもってのほか。

「意見を求めてもまともな意見が出ない」

という意見もあるだろうが、そもそも
「自分の意見」を考えるクセがなく、
何かを自分が決定しなければならない
シチュエーションがなければ、その決定に
よる影響やリスクまで考えが及ぶのは当然。

上司にとって、多少コストがかかっても
時には部下の意見に従ってみること。

(3)サンクス効果

やる気を失うのは、自分の仕事が
顧客や会社にどのように貢献しているか
実感できる機会がないという要因も多分にある。

顧客と直に接するサービススタッフや営業の場合は、
顧客から「ありがとう」「役に立った」といった
感謝の言葉を聞くことができる。

一方、管理部門や開発など、直接顧客と接する
機会が少ない人は、

「果たしてこの仕事は、何のために、
 誰のためにやっているのだろう」

と、時に考え込んでしまう。
会社が大きくなり、役割が細分化されるほど
自分の貢献が見えなくなる。

社員に貢献実感を持たせるのはマネジャーの仕事である。
また、営業担当者やサービススタッフなど顧客接点に
立つ人が、開発スタッフや管理部門のスタッフに対し、
顧客の声を届けるようなコミュニケーションの仕組みを
構築するのがベストである。

●自社での実践的取り組み

リンク アンド モチベーションは
”モチベーション”を軸にした初めての
コンサルティング会社であり、筆者はその
創業者です。

・3ヶ月を1ヶ月とらえるオリジナルカレンダー
 (評価も賞与も3ヶ月ごと)

・組織のDNAを共有する「DNA講座」と「DNA通信」

・「オープンコミュニケーション」をテーマにしたオフィス環境

・新鮮な刺激を生み出す「レイアウト変更」

といった独創的な仕組みを自社でも実践されております。

この本で書かれた実践的な20のモチベーション
マネジメント手法で、あなたの組織も今よりもっと
「選ばれる組織」を目指されてはいかがでしょうか?


◆モチベーションマネジメント
著者:小笹芳央
出版社:PHP研究所

後悔度:★★★

★★★★★:読まないと、絶対、後悔する
★★★★ :読まないと、とても後悔する
★★★  :読まないと、やっぱり後悔する
★★   :読まないと、後悔する気がする
★    :読まないと、後悔するかな?

◆詳細&購入

モチベーション・マネジメント ― 最強の組織を創り出す、戦略的「やる気」の高め方 (PHPビジネス選書)
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おすすめ平均
stars100%テクニックと割り切って。
stars営業寄り
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stars初めて部下をもった人に特にお勧め
starsコミュニケーションこそ全て!

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ゲスト書評家として、岩橋 亮さんをお招きしました。

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ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法 by ディズニー・インスティチュート

●ディズニー自身が明かす独自の顧客サービス手法

ディズニーの従業員のみならず多くの企業を対象に
独自のサービス手法「クオリティ・サービス・サイクル」を
教えてきたディズニー・インスティチュートがお客様を
感動させる方法について書かれている本です。

前回ご紹介した『社会人として大切なことはみんな
ディズニーランドで教わった』は実際に働いている現場視点で
あるのに対して、本書は組織としてのサービスを軸にしている
印象を持っております。


(1)クオリティ・サービス・サイクル

クオリティ・サービス・サイクルとはお客様、つまりゲストを
中心とした、途切れのないループ。

クオリティ・サービス・サイクルは4つの要素から成り立つ。

・サービステーマ

 ”すべての場所ですべての年代の人々を幸せにする”

・サービス基準

 ”安全”、”ゲストへの配慮”、”ショー”、”効率”

・サービス伝達

 ”キャスト(従業員)”、”セット(お客様と出会うところすべて)”、
 ”プロセス”(アトラクションに出入りするゲストの誘導、
 リゾート内のホテルにおけるチェックインとチェックアウトの手続等)

・サービス統合

 完全な業務システムをつくりあげるために、
 サイクルの各要素を組み合わせること。 

(2)新人オリエンテーションは現役のキャストが行う

オリエンテーションは講義、ストーリーテリング、
ビデオ、たいそう、グループディスカッション、
現場体験等を実施する。

4つの目的

 1.ディズニーの文化に新しいキャストを順応

 2.ディズニーワールドの用語、シンボル、遺産と伝統、
  クオリティ基準、バリュー、特徴、姿勢を伝える

 3.ディズニーで働くという感動をつくりあげる

 4.新異例キャストに安全規則の重要性を伝える

(3)列に並ぶ経験を最適化する

ゲストが選択できるように、アトラクションごとに
推定待ち時間一覧を用意してあるが、実は待ち時間は
少し多めにしてある。それは、思ったより早くいけたと
思ってもらえるからである。

また、待ち時間を利用して、学んだり、情報を収集したり、
楽しんだりできるように工夫されている。

待ち時間よりも、待たされるときの扱いが重要。

●サービス基準の優先度

実はサービス基準には優先度があります。

1.安全
2.ゲストへの配慮
3.ショー
4.効率

私はこの考え方はあらゆる仕事に当てはまると
感じました。尼崎でのJR脱線事故の背景には
スピードを重視した過密ダイヤがありました。

赤福、吉兆といった食べ物でも安全を欠いたために
大きく顧客の信頼を失ってしまいました。

また、お客様への心配りよりも効率を優先させて
しまってはお客様のリピートを失ってしまいます。

本書からサービスの仕組みを学び、自社オリジナルの
クオリティ・サービス・サイクルを確立されては
いかがでしょうか?

◆ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法
著者:ディズニー・インスティチュート
出版社:日本経済新聞出版社

後悔度:★★★★★

★★★★★:読まないと、絶対、後悔する
★★★★ :読まないと、とても後悔する
★★★  :読まないと、やっぱり後悔する
★★   :読まないと、後悔する気がする
★    :読まないと、後悔するかな?

◆詳細&購入

ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法
ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法月沢 李歌子

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starsわかりにくい。
starsお勧めできない一冊
stars「ほどほど」ではなく、「徹底」された手法
starsすべての企業人に推薦できる良著
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岩橋 亮さんの自己紹介:
『行動なくて読書の価値なし』をテーマに中小企業経営に役立つ
実践的なビジネス書・自己紹介書を紹介している書評ブロガー

中小企業経営に役立つビジネス書・自己啓発書レビュー

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