『実況LIVEマーケティング実践講座』 by 須藤実和
『実況LIVEマーケティング実践講座』は二部構成になっており、前半がマーケティングの理論を一通り説明して、後半を演習にあてています。前半にも身近な実例がちりばめられており、マーケティングの現場を手軽に知ることができます。
◆ドリルではなく穴
よく、マーケティングの本で、顧客は製品であるドリルを欲しがるのではなく、穴が欲しいのだというのがでてきます。その穴は、何インチ?、何のため?、一度にあなをいくつあけたらいいか、いくらかが適当か?、いつまでに必要か?を把握して、製品を提供するのがマーケティングだと説明しています。(他の本からの引用ですが)
良く理解できる説明です。さらに、マーケティングに優れた会社は、顧客の気持ちを掴むことに長けている会社だと定義しています。
◆マーケティングの流れ
マーケティングの具体的な流れは以下の様になります。
1.環境分析
2.ターゲットの設定
3.マーケティングミックスの策定
4.アクションプラン作り
5.アクションプランの実行
環境分析は、顧客分析、競合分析、自社分析に分けられます。
顧客分析を詳しく解説しており、特に、仮説立案の大切さを訴えています。仮説が成り立つか否かベースに調査を行います。データ分析後、当初、打ち立てた仮説が成立しないようでしたら、仮説の修正を行います。
環境分析を簡単に紹介します。
◆DAKARAを例に演習
スポーツ飲料DAKARAを用いた演習では、最初に立てた仮説「スポーツする人の不満を明らかにして改善する」という趣旨でアンケートを用いて調査したのですが、調査結果は「現状のスポーツ飲料に満足している」というものでした。
そのため、シェアNo.1のポカリスエットで満足する要因を分析して、複数の要因の一つにフォーカスして、その要因を補強することで、差別化を図るというものでした。満足する要因を用いて、差別化を図るというのは私にとって新鮮な発想でした。
また、演習では、まず、チーム作りが大切だとか、ターゲットを特定するのに基本的な性別・年代をまず用いる、CMでの薬事法の制限の回避など、具体的な方法について、興味深く読みました。
◆まとめ
全体的にオーソドックスな感じです。が、細かく見ると、実際に現場で使われているやり方をできるだけ、伝えていこうという意図がみえるように思えます。説明が少々すっきりしない印象がありますが、それも、現実をできるだけ反映している結果のようがしました。
さらっと読んで、演習で考えてみると、いろいろな事を発見できます。
後悔度:★★★★★
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◆復活
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